まず、どんな営業リストを作るかを決める

営業リストは、営業先となる会社や部署・人物を、連絡先や営業状況と一緒に整理したものです。会社名と代表電話を集めるリストもあれば、大手企業の部署・キーパーソン、連絡するきっかけまで記録するリストもあります。

継続して対象や条件を変えるなら、検索・抽出を繰り返せるツールが候補です。決まった条件で一度の施策に使うなら、必要な分を購入する方法もあります。調査やリスト整備を社内で行う時間が取れない場合は、代行へ依頼する範囲も検討します。

ツールを選ぶ前に、自社の営業が次に何をするためのリストかを決めましょう。同じ製品が複数の企業規模・目的に対応するため、以下は専用・非対応を分ける分類ではありません。

中小企業を含む新しい営業先を、条件で抽出したい

Musubuは業種・規模・地域に加え、キーマンの部署・役職や求人・イベントで絞り込めます。BIZMAPSは企業条件と展示会出展・導入システムなどのタグ、SalesNowは企業属性と求人・ニュースなどを使って対象を選ぶ候補です。

まずは対象業種・地域・規模と必要な連絡先を決め、該当企業が見つかるかを比べます。部署・人物まで必要な場合は、その項目の検索・取得条件も確認します。継続利用のほか、SalesNow Liteのように必要なときにリストを単発取得する選択肢もあります。

大手企業のリストを作り、提案する部署・人物まで調べたい

Sales Retrieverは大手企業の開拓に特化したデータベースを持ち、対象企業から組織・部署・人物を調べるリスト作成に向いています。登壇情報から関連イベント・接点候補を探し、人事異動を踏まえて提案先や連絡内容を見直せます。

部署・人物を探す場合はSales Marker、組織図・部署直通番号と自社の接点を合わせる場合はinfoboxも候補になります。Musubuの部署・役職によるキーマン絞り込みや、BIZMAPSの部署・役職者情報も比較し、会社名だけで止まらないリストを作ります。

既存顧客と照合し、まだ開拓していない企業・拠点を探したい

ユーソナーは本社・事業所・系列の関係を使い、未取引の企業や拠点を抽出する場合に候補になります。SalesNowも社内データの名寄せ・補完を行い、共通の企業情報をもとに対象を見直せます。

過去の商談・取引・名刺接点を使って再度営業する会社を選びたい場合はinfobox、手元のリストを整え、企業の行動シグナルも参考にしたい場合はSales Markerが候補です。既存顧客を法人ごと除外するか、未取引拠点を残すかを先に決めると、抽出の条件をそろえられます。

営業リスト作成に使える7サービスの比較表

リストの作成に使う情報と、作成後の使い方をまとめました。各社が案内する仕様に基づく整理で、性能順位や実機評価ではありません。表にない情報・機能が非対応という意味でもありません。

製品リスト作成に使う情報作りたいリスト取得・運用で確かめたいこと
Sales Retriever大手企業の組織・部署・人物、登壇、人事異動大手企業の提案先と接点候補を含むリスト必要な部署・人物が調べられるか、調査結果の保存・連携範囲
Musubu企業属性、キーマンの部署・役職、求人・ニーズ・イベント条件で会社とキーマンを絞ったリストCSVの出力項目と取得量、追加オプション
BIZMAPS企業条件・各種タグ、部署、異動に基づく役職者情報条件に合う企業や部署・キーマンのリスト企業・部署・キーマンそれぞれの取得条件
SalesNow企業属性、部署・人物、求人・ニュース、拠点との関係社内データと照合して継続的に使うリスト本体とLiteの情報範囲、連携と単発取得の違い
infobox自社の接点、組織図・部署直通番号、求人・Web行動接点や企業の動きを踏まえて見直すリスト取り込む社内データと、必要な項目の取得・連携
Sales Marker企業・部署・人物、検索・Web行動シグナル企業の動きに応じて対象を選ぶリスト閲覧・出力・連携の条件、持込リストの補完範囲
ユーソナー法人・事業所・系列の関係、企業属性・ニュース未取引の企業・拠点を含む開拓リスト法人・拠点単位の照合、必要なサービス構成

各ツールでどんな営業リストを作れるか

Sales Retriever大手企業の部署・人物と接点を調べる

Sales Retrieverは、大手企業の開拓に特化したデータベースとAIを使い、ターゲットリスト作成から組織・部署・人物の調査を進めるサービスです。会社を選んだ後、その社内のどこへ提案するかまで整理したい場合に向いています。

部署の役割や連絡先候補、人物の登壇情報、人事異動などを調べられます。関連する登壇イベントを探し、接点をつくる候補をリストに残したり、異動をきっかけに役割や提案先を見直したりする使い方です。公式機能紹介

自社商材と調査情報から課題仮説・提案骨子も作成でき、Salesforce・HubSpotへの調査結果の格納にも対応します。会社・部署・人物のどの単位で調べるか、必要な情報をどの形で保存・引き継ぐかを、対象企業のサンプルで確かめます。

Musubu企業条件と部署・役職でキーマンを絞り込む

Musubuは、業種・規模・地域などから営業先を検索し、キーマンの部署・役職まで絞り込めるサービスです。条件に合う企業を探し、提案先となる部署や役職の情報も含めてリストを作りたい場合に候補になります。

求人・ニーズ・企業イベントの情報も使って候補を絞り、リストをCSVで取得できます。会社の条件に部署・役職や求人の情報を重ねて、営業対象を決められます。作成したCSVは架電リストやSFA・CRMへの取り込みに使えます。リスト作成機能

名寄せ・企業情報付与にも対応します。文面作成・接触履歴管理を含むアプローチ機能とSalesforce連携は追加オプションです。取得量と出力項目、対象の部署・キーマン情報の範囲、クレジットや契約期間をそろえて検討します。公式製品紹介

BIZMAPS企業条件・タグと部署・役職者情報から探す

BIZMAPSは、業種・地域・売上や、展示会出展・導入システムなどのタグで企業を探せるサービスです。条件に合う会社のリストに加え、部署やキーマンの情報を取得したい場合にも候補になります。

部署情報の絞り込み検索・ダウンロードに対応します。キーマン情報では、日経新聞の異動ニュースに記載された大手役職者を、着任年・役職名から探せます。会社の条件だけでなく、提案先の役割からリストを検討できます。部署情報・キーマン情報

企業リストは初回特典として、登録から30日間で100件まで無料で取得できます。個別購入・定額プランのほか、保有リストの照合・補完は別メニューのリストプラスで扱います。部署・人物の取得条件を企業リストと分けて確かめましょう。企業リストの取得・料金

SalesNow社内の企業情報とそろえてリストを運用する

SalesNowは、企業属性、部署・人物、求人・ニュースなどを使い、社内外の企業情報をそろえる企業データ基盤です。新しい営業先の抽出と、手元の顧客情報の名寄せ・不足情報の補完を一緒に進めたい場合に候補になります。

本体は法人・拠点に付与するJCコードを起点に部署・人物を結び付け、Salesforce・HubSpot・kintoneなどとの連携に対応します。会社全体と拠点・部署の情報を整理して対象を選び、CRMで継続的に使う構成を検討できます。データ紹介・公式製品紹介

別製品のSalesNow Liteは企業条件の絞り込みとCSVの単発取得を案内し、担当者氏名・個人メールアドレスは出力対象に含みません。本体の情報・連携範囲とLiteの取得項目・購入条件を分け、継続利用か必要時の購入かに合わせて選びます。SalesNow Lite

infobox自社の接点と企業の動きを合わせてリスト化する

infoboxは、商談・取引・名刺など自社の接点情報と外部の企業データを統合する営業データプラットフォームです。新規企業の抽出に加え、以前接点があった企業を営業リストへ戻すか検討したい場合に向いています。

業種・従業員規模や特徴タグで企業を絞り、組織図・部署直通番号・SNS、Web行動などの情報も使えます。求人タイトルのキーワードから企業を探す機能もあり、接点と企業の変化を踏まえて対象を選べます。製品紹介・求人タイトル検索

Salesforce・HubSpotなどと連携して、過去の接点と外部情報を合わせて使います。どの社内データを取り込むか、営業へ渡したい項目をどう取得するかを整理します。企業単位のWeb行動は、特定の人物の購買意思とは区別して判断しましょう。

Sales Marker企業の動きを参考にリストを見直す

Sales Markerは、企業・部署・人物の情報と、検索・Web上の行動シグナルを営業活動に使うサービスです。企業属性だけで決めたリストを見直し、企業の動きを参考に接触先や順番を検討したい場合に候補になります。

部署名・直通電話や人物の部署・役職を調べ、対象企業の中の連絡先を探せます。手元のリストを法人番号・企業名で照合し、表記ゆれを整えて属性を補い、補完データを取得する使い方もできます。部署データ・人物データ・名寄せ機能

複数の接触手段を組むシーケンスやSalesforce連携も備えます。行動シグナルと人物情報の役割を分け、対象を選ぶだけか、接触やCRMへの引き継ぎまで行うかに合わせて、必要な情報の閲覧・出力・連携条件を確かめます。公式製品紹介

ユーソナー本社・支店・系列を踏まえ未取引先を抽出する

ユーソナーは、法人データLBCを使い、本社・事業所や資本系列の関係を踏まえて企業を調べる顧客データ統合ソリューションです。既存顧客と照合し、まだ取引のない企業や拠点へ広げるリストを作りたい場合に向いています。

企業属性に加え、ニュース・導入サービス・Web来訪などを条件にリストを抽出できます。社内の企業情報と照合して未取引先を探し、同じ法人の別拠点や関連企業を営業先として検討できます。公式サービス紹介

外部リストの取り込み、LBCの付与、名寄せ・情報補完、SFA・MAとの連携にも対応します。本社・支店・子会社をどう区別するかを決め、関連アプリを含む必要な構成と、抽出・更新する項目の範囲を確認します。

作成したリストに「次にすること」を残す

営業へ渡すリストは、会社名や連絡先に加えて、なぜ対象にしたか、何を確認してから連絡するかを記録すると使い方が明確になります。以下は項目設計を考えるための作成例です。実在する企業・人物の情報や、各ツールの出力結果ではありません。

対象の作成例部署・人物の確認状況接点・連絡理由の手がかり次にすること
条件に合う製造業の企業情報システム部門を調査中、人物未確認関連テーマの登壇情報所属・役割、登壇イベントの開催日と参加条件を確認する
既存顧客の別事業所対象部署を未調査本社との取引関係事業所単位で取引状況を照合し、提案先を調べる
過去に商談した企業異動後の所属を確認中人事異動・過去の商談新しい役割と前回の経緯を確認し、連絡内容を見直す

確認できた事実、提案に向けた仮説、未確認事項は分けて記入します。代表電話と部署直通番号、会社の住所と事業所の住所も混ぜず、情報の出典・確認日と担当者を残しましょう。必要な列は、ツールの出力と追加調査を組み合わせて埋めます。

営業リストを作り、更新して使う手順

  1. 対象とリストの単位を決める。 業種・地域・営業先の規模を指定し、会社、事業所、部署、人物のどこまで必要かを決めます。部署の役割や登壇情報が必要なら、最初から取得・調査項目に含めます。
  2. 同じ条件で候補を抽出し、重複を確認する。 社内で利用できる既存顧客・営業対象外の情報と照合します。法人全体を除くか、未取引拠点を残すかを分け、表記ゆれだけで別企業と判断しないようにします。
  3. 必要項目を確認し、営業へ渡す。 画面で見られる情報と実際の出力・連携項目を比べ、出典・確認時点を記録します。情報が足りない箇所は未確認として残し、誰が調べるかを決めます。
  4. 接触結果と変更情報で見直す。 連絡済み、連絡先の変更、異動、対象外などを記録し、次回抽出の条件へ反映します。情報の取得日と最終確認日を分け、更新を担う人と見直すタイミングも決めます。

試用では、同じ企業・条件から作ったリストを使い、必要項目が得られるか、既存データとの照合や営業への引き継ぎに何が残るかを比べます。出力件数だけでなく、利用人数・取得量・連携・追加機能・契約期間をそろえて費用を確認しましょう。

営業リスト作成ツールは、集めたい会社の条件と、次の営業行動に必要な情報から選ぶことが大切です。情報の種類を広く比べたい場合は営業データベース比較、企業ごとの開拓施策まで検討する場合はABMツール比較も参考にしてください。